生理前のイライラはPMSかも|高校生のつらさの理由と対処法
最終更新日: 2026年7月15日
「生理前になると、些細なことでイライラして、あとで自己嫌悪。」
「わけもなく涙が出たり、落ちこんだり。私、どうしちゃったんだろう。」
生理の前に、気持ちがぐちゃぐちゃになる。それは、あなたの性格が悪いからでも、わがままだからでもありません。PMS(月経前症候群)という、ホルモンの変化で起こる不調かもしれません。
この記事では、PMSでイライラする仕組み、それが甘えではない理由、今日からできるセルフケア、婦人科に相談する目安、そしてうつとの違いまで、順番に見ていきます。
目次
生理前のイライラはPMSかも|高校生に起こる心の波
生理の前になると決まってイライラする、落ちこむ、涙もろくなる。そんな心の波は、PMS(月経前症候群)のサインかもしれません。PMSは、月経の3〜10日ほど前から起こる、こころとからだの不調のことです。生理が始まると、大抵やわらいでいきます(日本産科婦人科学会)。
あらわれ方は人それぞれです。イライラ・気分の落ちこみ・不安・情緒の不安定さといった心の症状もあれば、頭痛・腹痛・むくみ・眠気といった体の症状が出る人もいます。心と体、両方に出る人もいます。
PMSは、大人だけのものではありません。生理がある人なら、高校生でも起こります。「自分だけがおかしいのかな」と感じていたなら、その心配はいりません。同じように、生理前のつらさをかかえている人はたくさんいます。
PMSかどうかの目印は「周期性」です。生理の3〜10日前くらいから始まり、生理が来るとやわらぐ・消えていく。このくり返しがあるなら、PMSの可能性があります。
PMSでイライラするのはなぜ?高校生の体で起きていること
「気持ちの問題」と言われがちなPMSですが、そのうらで、体はちゃんと変化しています。
生理の前(黄体期の後半)には、エストロゲンとプロゲステロンという2つの女性ホルモンが、急激に減っていきます。この変化が、脳の中のホルモンや神経伝達物質(気分に関わるセロトニンなど)のバランスに影響して、こころの不調としてあらわれると考えられています(日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会)。
くわしい仕組みは、まだ完全には解明されていません。でも、はっきりしていることがあります。生理前のイライラは、あなたの意思の弱さや、努力不足のせいで起きているのではない、ということです。ホルモンの波は、気合いでコントロールできるものではありません。ちなみに、生理前の強い眠気が気になる人は、生理で眠くなる原因と対策をまとめた記事も参考にしてください。
PMSのイライラは甘えでも性格でもない|高校生が自分を責めないで
生理前にきつく当たってしまって自己嫌悪、という経験はありませんか。PMSは、ホルモンの変動にともなう医学的な変化であって、「気の持ちよう」で片づけられるものではないと、専門家もはっきり述べています(厚生労働省「働く女性の心とからだの応援サイト」)。
「性格が悪くなった」のではなく、「生理前だから、いつもより心が揺れやすくなっている」だけです。そして、この不調は、対処のしかたを知ればやわらげられます。
生理前のイライラは、月経周期に連動して起こる体の反応です。生理が始まればやわらいでいくもので、あなたの性格が変わったわけではありません。自分を責めなくて大丈夫です。
高校生がPMSのイライラをやわらげるセルフケア
PMSのつらさは、日々のちょっとした工夫でやわらぐことがあります(日本産科婦人科学会)。
生活リズムと睡眠をととのえる
寝不足が続くと、心はゆらぎやすくなります。生理前の1週間は、少し早めに休むことを意識してみてください。夜ふかしやスマホの見すぎをひかえて、睡眠をしっかりとるだけでも、気持ちの波がおだやかになることがあります。
体を動かす・食べ方を工夫する
軽く体を動かすと、気分がすっきりしやすくなります。散歩やストレッチなど、無理のない範囲で大丈夫です。食べ物の面で、カフェイン(コーヒーやエナジードリンク)、あまい物、しょっぱい物をとりすぎないようにすると、むくみやイライラがやわらぐことがあります。
症状を記録して波を知る
カレンダーや体調アプリに、イライラや落ちこみが出た日と、生理の日を書いておきましょう。自分の波が見えると、「そろそろ来る時期だ」と心の準備ができます。この記録は、婦人科を受診するときにも役立ちます(厚生労働省)。
今日から試せるセルフケア
- 生理前の1週間は、睡眠を優先して早めに休む
- 散歩やストレッチなど、軽く体を動かす
- カフェイン・あまい物・しょっぱい物をとりすぎない
- イライラや落ちこみの日と、生理の日を記録する
セルフケアは助けになりますが、これだけで全部が楽になるとは限りません。「工夫してもつらい」ときは、我慢を続けず、次の受診も考えてください。セルフケアだけで乗り切ろうとしなくて大丈夫です。
PMSのイライラで高校生が受診を考えたほうがいいサイン
「どこからが相談したほうがいいの?」と、迷いますよね。次のようなときは、我慢せず婦人科や思春期外来に相談してほしいサインです。
受診を考えてほしいサイン
- 毎月、学校生活や勉強、部活に集中できないほどつらい
- 家族や友だちとの関係に、くり返し影響が出ている
- 気分の落ちこみや不安が、とても強い
- セルフケアをしても、つらさがやわらがない
- 自分や誰かを傷つけたくなるほど、気持ちがあふれる
PMSは、生活への影響が大きい、無視できない不調です。専門の医療機関に相談すれば、症状を軽くする方法が見つかることが多くあります(日本産婦人科医会「思春期のためのQ&A」)。とくに、自分や誰かを傷つけてしまいそうなほど気持ちが強く、急につらくなったときは、我慢せず、すぐに信頼できる大人や相談窓口を頼ってください。
強いPMSのイライラ|PMDDやうつとの違いを高校生が知る
心の症状がとくに強く、日常生活が立ちゆかないほどになる場合は、PMDD(月経前不快気分障害)と呼ばれることがあります。強いイライラや気分の落ちこみ、不安が前面に出るのが特徴で、これも治療の対象です(日本産科婦人科学会)。
「これって、うつなのかな」と不安になる人もいます。見分けるヒントは、つらさと生理のタイミングの関係です。PMSやPMDDは、生理の前につらくなり、生理が始まると軽くなります。一方うつは、生理と関係なく、つらい状態が長く続くのが特徴です。症状を記録しておくと、その違いに気づきやすくなります。うつについては、思春期のうつのサインと受診の目安をまとめた記事もあわせて読んでみてください。
見分けの目印は、つらさが生理の前だけに出て、生理が来ると軽くなるかどうかです。生理と関係なく落ちこみが2週間以上続くときは、うつの可能性もあるので相談してください。
PMSのイライラを高校生が相談できる場所
「いきなり婦人科は不安」「まず誰かに気持ちを聞いてほしい」というときは、話せる場所があります。学校の養護教諭(保健室の先生)は、生理のつらさや受診について相談できる、心強い相手です。婦人科なら、症状に合わせて低用量ピルや漢方などの治療を一緒に考えてもらえます。低用量ピルにはまれに血栓症などの副作用もあるため、医師が体の状態を確かめたうえで処方します。始める条件や費用、副作用について、くわしくは低用量ピルは何歳から飲めるかをまとめた記事をご覧ください。
「病院に行く前に、匿名で気持ちを整理したい」ときは、ユースクリニック Produced byペアライフのカウンセリングを使うこともできます。10代〜20歳が、1回100円・20分で、体や心のことを話せます。ニックネームで予約できて、保険証もいりません。あなたの同意なく、親や学校に連絡することもありません。
ユースクリニックは、話を聞くカウンセリングの窓口です。気持ちを整理したり、必要なときは婦人科などの専門の相談先につないだりします。
100円
1回のカウンセリング料金(20分)
ニックネーム可
保険証なしで匿名で相談できる
PMSのイライラについて高校生からよくある質問
Q. PMSのイライラは、わがままや甘えですか?
PMSは、ホルモンの変化にともなう医学的な不調で、わがままでも甘えでもありません。生理前になると脳の中でホルモンや神経伝達物質のバランスがゆらぎ、気持ちが不安定になりやすくなります。気の持ちようで片づけられるものではないので、自分を責めないでください。つらいときは、我慢せず相談していいんです。
Q. 生理前に家族や友だちにあたってしまって、自己嫌悪です。
生理前にきつく当たってしまい、あとで落ちこむ人は少なくありません。それはあなたの心がけの問題ではなく、PMSの症状のひとつです。そういう時期があると自分で気づけているだけで、大きな一歩です。イライラしやすい時期を記録しておくと、身近な人に「生理前はこうなりやすい」と前もって伝えやすくなります。一人で抱えこまないでください。
Q. PMSかどうか、自分でわかりますか?
ある程度は、自分でも見当をつけられます。ポイントは、症状が月経の前に出て、月経が始まると軽くなるという周期性です。カレンダーや体調アプリに、イライラや落ちこみの出た日と生理の日を記録してみてください。毎月おなじパターンで出るなら、PMSの可能性があります。その記録は、婦人科を受診するときにも役立ちます。
Q. PMSのイライラに、市販薬や薬は使えますか?
市販薬で無理におさえようとする前に、婦人科に相談するのがおすすめです。PMSには、低用量ピルや漢方など、症状に合わせて選べる治療があります。薬には合う・合わないや副作用もあるので、医師が体の状態を確かめて選びます。頭痛や腹痛に市販の鎮痛薬を使う場合も、決められた量と回数を守ってください。市販薬は成分によって使える年齢がちがうので、買うときは薬剤師や登録販売者に年齢を伝えて選んでもらうと安心です。
Q. うつかもしれないと不安です。PMSとどう違いますか?
見分けのポイントは、つらさに月経周期との関係があるかどうかです。PMSは生理の前につらくなり、生理が始まると軽くなります。一方うつは、月経と関係なくつらさが続きます。記録をつけて、月経開始で軽くなるかを見てみてください。生理と関係なく2週間以上気分の落ちこみが続くときは、うつの可能性もあるので、早めに相談してください。
Q. 部活や勉強に集中できません。受診したほうがいいですか?
部活や勉強に集中できないほどつらいなら、それは受診を考えていいサインです。がまんして毎月やり過ごすかわりに、婦人科や思春期外来で相談したほうが、生活を送りやすくできることが多くあります。症状の記録を持っていくと、話がスムーズです。つらさを軽く見ないで、頼っていいんです。
Q. 婦人科に行くのがこわいです。
婦人科と聞くと身がまえてしまうかもしれませんが、PMSの相談は、まず問診(症状や生理について話すこと)が中心です。10代で性交の経験がなければ、いきなり内診をすることは基本的にありません。心配なことは「内診はしたくない」と最初に伝えて大丈夫です。生理と症状のメモを持っていくと、伝えやすくなります。
生理前のPMSのイライラはケアできる|高校生のあなたへ
生理前のイライラや落ちこみは、あなたの性格でも、甘えでもありません。PMSという、ホルモンの変化で起こる不調です。黄体期のホルモンの波が、心のゆれとしてあらわれているにすぎません。
大切なのは、自分を責めないこと、睡眠や運動などでセルフケアをすること、そしてつらさが強いときは早めに婦人科で相談することの3つです。気持ちを整理したいときは、ユースクリニック Produced byペアライフで話すこともできます(1回100円・20分・ニックネーム可)。ここは話を聞く窓口で、あなたの同意なく親や学校に連絡することもありません。
生理前につらくなるのは、あなたのせいではありません。PMSはケアできるものです。一人で抱えこまず、頼ってください。
この記事のポイント
- 生理前のイライラや落ちこみは、PMS(月経前症候群)というホルモンの変化で起こる不調かもしれません
- 原因は黄体期のホルモンの急な変化で、あなたの性格や甘えのせいではありません
- 睡眠・運動・食べ方の工夫と、症状を記録することでやわらぐことがあります
- 学校生活に支障が出る・つらさが強いときは、我慢せず婦人科や思春期外来へ相談を
- 生理の前だけつらくなるか(周期性)で、うつとの違いを見分けるヒントになります
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ペアライフクリニックの実績
性感染症学会・感染症学会 所属医師 15名
性の健康カウンセラー 3名
思春期保健相談士 1名
LGBT基礎理解検定初級 1名
ペアライフクリニックがこの記事の監修を行っています。
本記事は2026年7月時点の情報に基づき作成しています。内容が変わる可能性があるため、最新情報は各公的機関の情報や医療機関でご確認ください。生理前のつらさが強い・生活に支障が出る・気になる症状が続くときは、一人で抱えこまず婦人科などの医療機関にご相談ください。